ヨーロッパほぼ一周食い心棒の旅#43 カストロ

うまか不思議ギリシャ篇ロゴ

ギリシャ第33日目 6月21日(水)

カストロに始まりカストロに終わる

シフノス島・カストロ

起きるとちょっと腰が痛かったので、台灣を思い出し健康体操の真似事(手をこすって腰とおしりをさするアレ)をして、朝めしを喰ってると、4時の方向で部屋を借りてる夫婦の人たちも太極拳もどきをけっこう本格的にやりだした。こんなところでお目にかかるとはビックリもんである。それに倣って真似してみようかと思ったがさすがに憚られた。

カストロ、マルガリータ亭からの眺め

ベランダからの眺めを軽くスケッチして、調子に乗ってスケッチ小旅行に出ることにした。とりあえず谷間のほうへ降りて行くと、牛のバカでかい鳴き声が響いた。そこは牛の溜まり場というか、屋根の無い丸い塀の中で4〜5頭の中牛、仔牛が草を食んでいた。
しかし眺めとしては、下に来てしまうよりも上から見ていた時のほうが良かったように思えた。それもそのはずで、フツーは下から上に登って写真を撮るなり、絵を描くなり、タバコをふかすなり、酒呑むなり、コロスケなりをするわけで、今泊まっているマルガリータ亭はそれでも眺めの良い場所と言ってもいい部類に入るということをすっかり忘れていたなり。
しょうがないのでビーチのほうへ向かったが波も荒く、これまた上から見ていたほうがきれいに見えていたのであった。またまたしょうがないのでカストロの町に戻り、ミュゼのようなところを冷やかし、他にすることも思いつかないので帰路につこうとしたら、音楽の聞こえるカフェの存在を認識した。
このまま帰ってもナニですから、いっちょう入りますかと入ってしまった。涼しげなボサノバが流れている。久しぶりにギリシャ演歌でない音楽を聴いたような気がする。私はフラペー、はペリエ。田舎に行くほど、違う国の音楽がかかっているようだ。やはり刺激がないので変化を求めるのだろうか、と社会学の考察などをしつつボサノバを楽しませてもらった。
さて昼めしである。ごはんを炊き、ソーセージを炒めレモンを絞り、トマトパセリサラダとみそ汁。ああ、みそ汁。せっかくのみそ汁だったのに、やはりオレンジパワーでは限界があるのか、朝飲んだジュースの匂いが残っていて、うまさが1/3に減るのであった。
腹もくちくなったことだし、もういっちょう描きましょうと、昨日買った塩の入れもんを描いて、コシカワさんにハガキも書いた。
すると早くもめしの支度の時間になり、まずはソーセージパセリ焼飯をちゃっちゃっと作ってパクパク。次にじゃがいもトマトにんにくバター炒め。やはりトマトがうまくてたいへん良いお味を出してくれた。食後にはオレンジを1人1個ずつ食べて、例によって磨きまくった。
ほとんどジジババのように夕方の散歩に出る。今日は少し霞んでいて、夕焼けもまあまあの具合であった。カストロ町内をぐるっと一周して帰ってくると、テラスの入口の前で「めしくれー犬」が寝そべっていた。コイコイをしても無視しているので、くぬやろくぬやろと登って行くと、いきなりジャンプして逃げ出した。
テラスで涼んでいると、カンダカおばさん約1名が叫びだし、犬は喧嘩しているのか喜んでいるいるのか全員でご近所を駆け巡りだす。ここの住人たちは毎日毎夜カンダカおばさんのわめき声えを聞いて年取ってゆくのだ。ごくろうなことです。犬も騒ぎたくなるはずだ。もうやはり潮時のようであった。それにしても足がかゆい。やっぱりこりゃアカンで。

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