ヨーロッパほぼ一周食い心棒の旅#31 イラクリオ

うまか不思議ギリシャ篇ロゴ

ギリシャ第21日目 6月9日

クノッソス・キプロス・水道水

クレタ島・イラクリオ

朝食を待っていると、日本人のおじさんがカメラぶらさげて「おはよーございます」とやってきた。こんなところで同国人に会うとは。思えば空港で会って以来である。おじさんは取材旅行だそうで、ギリシャ中を隈なく行くみたいだ。だったらいいですねーと言うと、「いやー、こんな10何キロだかの荷物を持ってうろうろしないといけないんで、そうでもないですよ」と背中のリュックを指差した。ではいってらっしゃいと別れて、給仕された朝食にとりかかった。

んー、まあまあである。ホテルネフェリよりはいいが…。羊のチーズがついていた。あー、モネムバシアのごきげんおじさんが懐かしい。
オヤッサンにフェリーやバスのことを訊いて、部屋に帰ろうとすると、なぜかガーデンにあるジャスミンや葡萄のことをあれこれと説明してくれた。と同じく、庭いじりマニアなのかもしれない。
本日はクノッソスである。まずはPOSTに行ってヒモアルカイと訊いたら、例によって無いそうなので文房具屋に赴く。オヤッサンはPOSTに行けば全てあるよと言ったと理解していたのだが。テープを貼り貼りして3000いくらだかの航空便(1kg程度だと船便よりも安いそうだ)を出すのを待っている間、森川にハガキを書いた。

ネフェリ
アテネで泊まったホテル。愛想は良くないがなぜか味がある。ジャン=ピエール・レオ似の男が働いている。

クノッソス
クレタ島有数の観光資源。ミノタウロス伝説とかラビリンスの語源で有名らしい。

えげつない商売
今考えると、単に造りの甘い商品だっただけだと思う。輸入モンのミネラルウォーターを買うと、パキっと封の切れる感覚のない、それこそフニャっと開けてしまう商品に遭遇することがあるが、この時はそんなものがあるとは想像だにしていなかったのだ。やっぱりメイドインジャパン最高かもしれない。

オヤッサンに教えてもらった方向に行くと情報通りバス停があった。ちょっとその前に昼めし買っとこっとクリームパイとクルーリーを買った。パイは熱々だったので、そのまま喰ってしまった。チケットを買って2番のバスに乗り、やってきましたクノッソス。うーん、やはり予想通りのところだわい。中に入ったら水もなさそうだから、前の売店で水700ccを買ったら200Δrもした。ま、それは世の常人の常だからしょうがないと、1500Δrずつ払って入場した。
何かよーわからん鳴き声が聞こえる中、松の木陰に座り、さっき買っておいた水のキャップをパリリとした。したつもりが音など立てずにフニャッと開いてしまった。ゲッ、にせもんや。えげつない商売しよるなー。急速にイヤな気分になってしまった。と、目の前に現れました孔雀さん。あの鳴き声の正体は孔雀だったのか。かなり間近まで寄って来たので、フィンガービスケット売り場はないかいなと辺りを見回した。ウチの田舎の孔雀園には、そこいら中にエサ(フィンガービスケット)売り場があるのだ。しかしさすがにそんなものはなかった。
てきとーにひと回りして涼しい松の木陰でちょっとヨコになって、食べたクルーリーは極固だった。
バスで帰って来て、ランドリーの場所を確かめ、がミュゼに入っている間、外の涼しい所で先生にハガキを書いた。書き終わったけれどは出てこない。先に宿に帰る。
も帰って来たので、ランドリーに行く。作務衣のズボンとTシャツでビーサン履き。ペタペタと歩いていると、背の高いにーちゃんに追い抜かれたと思ったら、急にふりむかれ、ワッタイム?と訊かれたのでファイブテン!と答えてあげた。じーっとこっちを見て
「どこから来たんだい」とおいでなすった。
「日本」
「日本のどこ?」
メンドくさいので大阪と答えると、エラく喜んでいる。ここいらの人は大阪が好きなのか?
「おいらジャーナリストでキプロスの人間なんだ。知ってる?キプロス」
「ああ」
「おいら日本にも行ったことあるよ。ギリシャからヒコーキでナリタに着いて、トーキョー1日、オーサカ1日だけどね。オーサカにはアサヒシンブンあるだろ。おいらキプロスでジャーナリストやってから、アサヒシンブンにも記事が載ったんだぜ」
「へーえ」
「あさってにはキプロスに帰るんだ」とタバコを奨める。
タバコはお断り申し上げ
「わしもあさってにはサンドリーニに行くでー」と別に関係のない話題を振った。
「へーえ、休暇なの?」
面倒なので「そうだよ」と答えておく。
「何日くらい?」
痛い所を突いてくる。
「だいたい3週間」
「そりゃあラッキーだね。キミの休暇がよい日々であるように!」と言って、にーちゃんはあっさり立ち去った。
さてランドリーに着くと、おばちゃんがいて色々と説明してくれる。
WASH1200、DRY800、SOAP200。ふーむ、とりあえず洗剤は持参したから、まー2000というところかと踏み、オーバーオール、靴下、ダンガリーシャツ、のズボンを入れ、持参洗剤を入れようとしたら、「ノー、ノー、ディス イズ ブリーチ!」と茶々が入ってしまった。
え?ふーむ、よく見たら、おどろくほどの白さを強調したパッケージデザインだ。しょうがない洗剤も頼むか。6:30に仕上がるから、その時間にカンバックしておくれよと指示を受けた。
隣のスーパーに入りツボルグを買おうとしたら130だったのでやめて、ちょっと上がった所にあるマジメなキオスクで120のソーダを買った。
6時半きっかりにランドリーに行くと、まだ乾燥機が回っているのを無理矢理開けて、きれいに畳んでザックに入れた。背中がほかほかするのうと2200払いながら思った。
シャワーを浴びると急速にハラヘリになってしまった。今日も昨日のタベルナに行くとしよう。
本日のメニューは、昨日旨かったジャガイモ、トマトサラダ、は魚のフライ、ハイネケン。は食卓が淋しいとしきりに文句を言っている。一体自分を何サマだと思っているのだろう。私はヒジョーに満足しておるのに。ごちそうさんをして、2650+200を支払って店を出た。
その辺をブラブラすると、おどろくほど近くに昨日のスブラキ屋の広場があった。ありゃりゃんこである。昨日は思いっきり遠回りをしていたようだ。
ちょっと裏通りに入った所にうまそーなアイスクリーム屋があったので、ババーンとおごってやったぜ。キャラメルアーモンドとクリームベリーズ。1個290するだけあってヒジョーに旨かった。
水買ってホテルに帰ったらオヤッサンがご自慢のガーデンを手入れしていた。カリスペーラと言うと、まぁ座ってとスイカを出してくれた。スイカはカルプージと言うそうだ。買った水とレーゾーコの小さい水をチェンジしてくだされと頼むと、OK、OK、これがキミのかねとオヤッサンは小さいボトルを目の高さに掲げた。
イエースと大げさに答え先ほど買った大きいボトルを渡すと、あろうことかオヤッサンはそのボトルに水道水を入れてくれようとするではないか!
「ノー、ノー」とお断り申し上げると、小さいほうに大きいほうの水を足してくれた。しかしよく見ると、手渡された小さいほうは我々のものではなかった。つまり水道水にミネラルウォーターが混ざってしまったことになる。んー、二度あることは三度ある。クノッソス然り、今回然り、以後はレーゾーコに入れるのはやめよう。
思えば本日は日本を出てから1ヶ月目である。7分の1が終了してしまった。体調はけっこう大丈夫のようであるが、セーシン的にちょっと疲れているかもしれない。ここらで一発、温泉にでも浸かりたいところである。しかしオーバーオールを洗えてすっきりしているのだ。


◉Krono Tzatziki Sauce

ザジキ。
のちのちに判ることになるけど、この辺り(エーゲ海周辺の国々、トルコ・ギリシャ・ブルガリアなど)では、名称は違えども、とてもポピュラーな味のディップと言えるもの。
ヨーグルト、キュウリ、ニンニクあたりがメイン材料で、スブラキやピタには基本的に入っている。
さて、「ザジキ」で検索してみると、アマゾンジャパンではヒットしないが、wikipediaでは詳しく解説されている。
グーグルでは、そのヒットする画像は殆どが手づくりの写真ばかりで、商品パッケージ的な物はとても少ない。そんな中、なぜかアメリカのアマゾンで売っているものがコレ。
アメリカに住んでるギリシャ人御用達なのだろうが、大量に注文しないと売ってくれないとお嘆きの貴兄がレビューを寄せている。
材料的にはチーズさえ入手できれば手づくり出来そうだから、チーズを探すほうが楽のようだ。

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