The Man Who Shot Liberty Valance

リバティ・バランスを射った男

こんなタイトルの作品があったとはトンと知らなんだ。「駅馬車」繋がりでお知らせされ、星印が満点だったので観てみることにした。
ジョン・フォードとジョン・ウェインのコンビ。本邦に当てはめればクロサワ×三船といったところだろう。しかし三船の圧倒的な格好良さに比べれば、このジョン・ウェインという人にそれほど魅力を感じない。まともに観たのはこの二作くらいなものだから、判断するには尚早だろうが。
本作に出ている新聞社主は「駅馬車」の呑ん兵衛医者、弱気な保安官は同じく「駅馬車」の弱気な御者役の人が演じているんではないだろうか?と感じた。さしずめ志村喬と藤原鎌足といったところか。とても味がある。

西部劇というより、どちらかと言えば政治的な啓蒙映画かもしれない。主人公もジェームス・スチュワート率のほうが高い。武闘派のジョン・ウェインに比べてハト派のジェームス・スチュワート。映画的には渋くカッコいい所をかっさらう役でジョン・ウェインに花を持たせている。のだが、その種明かしがどうにもあっさりしすぎてチト物足りない。というのも、大げさ過ぎた見どころ解説を読んでしまった所為かも知れない。矢張りこういうのは読まないに越したことはないですな。
とても60年近くも前の映像とは思えない美しい白黒画面は新鮮な気分を提供してくれる。しかしこの作品で最も驚いたのは、食堂で提供されるステーキのデカさだ。一瞬これはギャグなのか?と疑うほどである。今でもアメリカ食文化の巨大さはチョクチョク話題に上るけど、あれはナンボなんでもデカすぎやろ。
»»鑑賞日»»2019/07/17»»U-NEXTにて

新聞社主はエドモンド・オブライエンで、呑ん兵衛医者はトーマス・ミッチェルということで、全くの別人でした。
弱気な保安官と御者は同一俳優のアンディ・ディバインという人でした。

●原題:The Man Who Shot Liberty Valance
●制作年:1962
●上映時間:123min
●監督:ジョン・フォード
●キャスト:ジョン・ウェイン/ジェームス・スチュアート/ヴェラ・マイルズ/リー・マーヴィン/エドモンド・オブライエン
●お薦め度:★★★

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