Elle s’appelait Sarah

サラの鍵

え?フランスでもホロコースト的なことが行われていたのか!
という意外な事実から始まりドギモを抜かれる。
だが物語の主軸は、主人公サラという少女の目線で描かれる。利発な子供らしい機転を利かせて、幼い弟だけは連行されないように納戸に隠したまでは良かったが、鍵までかけてしまったことによる後悔と自責の念に苛まれる。
弟を助けたいというポテンシャルを爆発させてついに収容所を脱走できる件りは涙無くしては観ることができない。
そのあとの運命なのか偶然なのか、図らずも親切な老夫婦に助けられ、弟を助ける事ができるのか?という物語を現代のジャーナリストが掘り起こすスタイルにシフトして行く。
このジャーナリストが少なからずサラの一家に関係があることが徐々に明らかになる造りになっているが、これがありきたりと言えばそれまでなんだけど、絶妙な塩梅で繋いでいると感じた。そして最後にはジャーナリストが主人公になっているという図式に拍手を贈りたい。
»»鑑賞日»»2019/07/19»»U-NEXTにて

●原題:Elle s'appelait Sarah
●制作年:2010
●上映時間:111min
●監督:ジル・パケ=ブランネール
●キャスト:クリスティン・スコット・トーマス/メリュジーヌ・マヤンス/エイダン・クイン/ニエル・アレストリュプ
●お薦め度:★★★★☆

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