Red Family

レッド・ファミリー

フィクションなんだけど、限りなく現実に近いお話なんだと感じる。
北朝鮮の潜入工作員のお話。絶対、「北」では上映できない内容だろう。
工作員で構成された仲睦まじく見せかけている偽装家族と、喧嘩の絶えない隣家族。この対比を描く事によって、幸せとは何か?とか普通がいちばん!とかを痛感させられる構成になっている。その点はお見事としか言いようがない。
工作員もやりたくてやっている訳ではない、止むに止まれぬ事情でやっているのだということもよく判る内容になっている。
限りなく現実的ではあるが、「映画」として観るなら、ストーリーは抜群に面白い。ただ、映像に味がないのが玉に瑕だ。内容の凄まじさに比べると、なんだか平凡すぎてテレビドラマを見ているようだ。デジタルカメラの弊害なんでしょうな。
ラスト直前の家族ごっこは涙なくして観ることができない。しかしそのあとの展開に救いがあってヨカッタネ!と思う向きもあろうかとは思うが、自分にはどうも、ここで急にファンタジー化してしまった気がしてならない。この選択は百人百様で非常に難しい作業だとは思うが、昨日観た「バードマン」のように、曖昧にしてしまうエンディングを私は押しますね。
»»鑑賞日»»2019/09/01 U-NEXTにて

●原題:붉은 가족
●制作年:2013
●上映時間:100min
●監督:イ・ジュヒョン
●キャスト:キム・ユミ/チョン・ウ/ソン・ビョンホ/パク・ソヨン
●お薦め度:★★★

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