Trance

トランス

なかなか珍しい題材を扱ったミステリー。
インドでの「スラムドッグ$ミリオネア」やアメリカでの「127時間」のあと、ダニー・ボイル監督が久しぶりに本国に帰って撮ったと思われる。
犯罪者が盗んだものを記憶喪失で紛失してしまい、それをよりによって催眠術で探し出そうという、一見コメディかいなと思ってしまう説明になってしまうが、然にあらず。
いちばん大人しそうに見える奴が実は最も凶暴だったという、落語の「らくだ」のようなオチと書けばネタバレになってしまうか。スマン。
そこにはくだんの催眠術が大きく関わってくるのだが、そのプロセスを楽しむ映画なのかもしれない。その催眠術師がプロフェッショナルでミステリアスで刺激的な女性だったというのが、この映画の最大のウリかもしれない。
»»鑑賞日»»2020/11/25

●原題:Trance
●制作年:2013
●上映時間:101min
●監督:ダニー・ボイル
●キャスト:ジェームズ・マカヴォイロザリオ・ドーソン/ヴァンサン・カッセル
●お薦め度:★★★


◉アパートメント

ヴァンサン・カッセル繋がりということで、この1本をチョイス。

おいおい、ヴァンサン・カッセルよ、仕事ほっぽり出して何しとんじゃい!な一本。
まあモニカ・ベルッチが相手ならしょうがないかとも思えたのに、最終的にその選択かい!という何とも皮肉な結末を用意してくれていた。
しかしモニカ・ベルッチ最大の武器よりもナチュラルに立派なものを持っているように見受けられたので、その選択もありなのかもしれないとチラと思った。
という下世話な話はおいといて、トリックの核心たるアパルトマンの状況がよく判らん。不倫相手のおッさんの言動からして此処はモニカ・ベルッチの持ち物だと思われるのだが、偽ベルッチとのシェアハウスなのか?
それとも単に借りているだけなのか?
そうだとしたら、空港ですれ違ったあとの夜、ベルッチとカッセルは同じ屋根の下で居たようにしか見えなかったのだが、どうにも不可解也。
そこんとこのトリックというか設定がかなり曖昧なのが玉に瑕だが、B級テイスト溢れる画質を差し引いても、けっこう面白かった。

2018年7月14日鑑賞