Midnight in the Garden of Good and Evil

真夜中のサバナ

単純な法廷モノではなく、なんともジャンル分け不能な作品だ。裁判が始まるまでは、なんじゃコリャとなってしまう展開だ。主人公のジョン・キューザックはライターの仕事で当地サバナへとやって来た訳だが、たいして取材をしているようにも見えず、なんじゃコリャ。ご当地のヘンテコな奇人変人を紹介しまくり、なんじゃコリャ。殺人事件が起こっても妙にまったりムードで、なんじゃコリャ。まぁコレは正当防衛っぽいのでそんなもんか。
だが正当防衛と思われていた事件が第1級殺人事件として起訴されてから、物語は転がり始める。と言っても先のテイストはそれほど変わらないまま進む。主人公の恋の鞘当てもちょっぴり味付けされつつ、怪しいヴードゥー術師のオカルトチックな表現もフィーチャーされる。そしてレディ・シャブリというおネエも大フィーチャーされる。
この人、はっきり言って本編には殆ど関係ないんとちゃうか?と思うような存在なんだけど、この人の演技が白眉というか圧巻というか、一番の見所なんじゃないのかな。
そして、物語に決着が付きかけた時のジュード・ロウによる死体の演技もヒジョーに記憶に残る。
»»鑑賞日»»2020/11/20

レディ・シャブリ

wikipediaにこの人のことは記載されていないが、アマゾンのレビューを読むと、本人が本人役で出演しているという情報が飛び込んできた。
「道理で…」という言葉が頭に浮かんだ。

●原題:Midnight in the Garden of Good and Evil
●制作年:1997
●上映時間:155min
●監督:クリント・イーストウッド
●キャスト:ジョン・キューザック/ケヴィン・スペイシー/イルマ・P・ホール/ジュード・ロウ
●お薦め度:---