The Day the Earth Stood Still

地球が静止する日

「オリジナルは名作だが、リメイクのこちらは駄作」という噂を覚悟の上で借りた。
うちの近所ではオリジナル版はBDしか扱いがなく、我が家では鑑賞出来ないので比較はできないが、トータルで言えば、駄作覚悟だったのが功を奏したパターンの作品だった。

古典的名作のプロットを踏襲しているんだから評価はオリジナル版に対してするべきなのかもしれないが、宇宙服の役目をしている有機的な外皮をまとっているという設定がなかなか目から鱗だった。
作られてから何十年も経っている今となっては、プロット自体はありきたりなものと感じられるのは致し方ないでしょう。後発作品で似た様な話を先に観ているんだからね。
そんなことを踏まえた上で、ラスト近くまではなかなか見ごたえがあったんだけど、ラストが至極あっさりしているのがエエような悪いような気分になってしまった。
そしていちばん物足りないのは、宇宙生命体が判定を翻すに足る理由がどうも曖昧なところだ。あの義理の親子の愛情に胸打たれたからだ…というようなところだろうが、その程度で?と思わざるを得ないんじゃないのかな。
それだったら、忍者で言う所の「草」のおじいさんとマクドナルドで会談した時の、おじいさんの述懐を聴いた段階で判定を覆していてもよかったんではないかい?
»»鑑賞日»»2019/04/10

オリジナル版の邦題は「地球『の』静止する日」と微妙に変えているのは「遊星からの物体X」と同じ仕様であることが判る。
さてオリジナル版を観ることは叶わない(←BDプレイヤーくらい買えよ!)が、wikipediaであらましは知ることができる。それによると自分が感心した有機的な外皮はこのリメイク版オリジナルのようだ。
オリジナル版が公開された当時は、この手の映画は子供向けというレッテルが貼られていたが、それを大きく覆し、大人の鑑賞にも耐えうる作品ということで評価されたらしい。
守護神である巨大ロボットは「ゴート」と言う名前らしい。あの単純で普遍的なフォルムは親しまれているらしく、オリジナル版をかなり忠実に再現しているっぽく見える。
地球人側の主人公である母子が義理の関係だったり異人種だったりするのもどうやらリメイク版オリジナルのようで、昨今の趨勢を踏まえている設定のようだ。息子役の名前が大きく扱われているなあと思ったら、ウィル・スミスの息子だった。
本作の監督はのちに「ドクター・ストレンジ」を撮る人だった。

●原題:The Day the Earth Stood Still
●制作年:2008
●上映時間:104min
●監督:スコット・デリクソン
●キャスト:キアヌ・リーブスジェニファー・コネリー/ジェイデン・スミス/キャシー・ベイツ
●お薦め度:★★★☆


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新旧両方入ってDVD仕様(BD版もあり)。お値段もお手頃な2650円。
もちろん単品もあるが、DVD版はサードパーティーが販売している著作権切れの廉価版しかない模様。
BD版単体は意外と高価なので、このコンプリートボックスが最高かもしれない。

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