A CIVIL ACTION

シビル・アクション

シビルアクションという題名から、「キャプテン・アメリカ:シビルウォー」的な内容を想像してしまったが、法廷ものだった。
ジャケットから想像すると「ソードフィッシュ」的な犯罪アクションかとも思っていたんだが。
「シビル」という言葉は「市民、国家、秩序正しい、情け深い、礼儀正しい」といった意味のようだ。

出だしはトラボルタの独白から始まり、アメリカでの弁護士の正しい姿である極悪非道な金の亡者を描く所謂ピカレスクな映画なんだなと思わされた。
実際主人公もその正しい弁護士を全うしたお陰で、高級スーツを身に纏いポルシェを乗り回す身分を満喫していて、金にならない依頼を自ら断りに出かけた。
一旦は断るものの偶然現場を見たことによって金になると判断し、翻って依頼を受けることにした。
そして大量の金を注ぎ込み調査を進め、事務所は破産寸前にまで追い込まれ、遂に観念をして不本意ながら和解をしてしまうも、何を思ったか「情け深い行動」に目覚め友とも袂を分かち最終的には自己破産してしまうというアメリカンドリームな実話に基づく映画だった。

終わり方が実話映画にありがちなキャプションで説明するという例のパターンなので、どうも気に入らない。

この映画の見所は敵対する弁護士を演じるロバート・デュバルのいぶし銀の演技だと思う。
演技の上手い下手をどうのこうの言える能力はないし、特に洋画における役者は全員サマになってるとしか見えない。外国語を理解できていないし、アチャラの人たちはみんな普段から抑揚を付けて喋るからか、外国の人は素人でさえ役者みたいに思えてしまう。
そんなワタクシでもこのロバート・デュバルは渋いのうと思ってしまう。
トラボルタに比べ、冴えない風体で閑職に追いやられている風に見えるが、実際は大学教授でもあり老獪な弁護士でもある親爺の生活感というか生態を見事に表現している。
»»鑑賞日»»2018/11/11

●原題:A CIVIL ACTION
●制作年:1999
●上映時間:115min
●監督:スティーヴン・ザイリアン
●キャスト:ジョン・トラボルタロバート・デュバル
●星の数:★★★

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