SNOWPIERCER

スノーピアサー

一見面白そうな設定だとノリノリになったが、いざ観てみるとコレはどうにも中途半端なシロモノだった。
この監督の「グエムル -漢江の怪物- 」にはかなり感銘を受けたので随分期待したんだが、不発に終ったというしかあるまい。

氷河期に突入してしまった地球に残る人類は、自給自足ができる(と説明されるが、どう考えても不可能としか考えられない)列車1台の中に集約されており、その中では身の毛もよだつカースト制が敷かれていた…といった設定なのだ。この設定のミソは「列車」という点であることは間違いないと思うが、これが両刃の剣で、食いつきやすい代わりにヒジョーに無理がある。よりSFチックにするなら宇宙船、もっとファンタジー寄りにするなら巨大な船という選択肢もあっただろうが、それだとどちらも普通すぎる。じゃあ列車はどうよ?てな具合で原作(フランスのコミックだそうだ)は企画されたんじゃないのかと邪推してしまう。
でもねえ、先頭ほどブルジョアで後方は奴隷みたいな設定だけど、最後尾の人たちは別に働く訳でもなく薄暗〜い所で不味〜い飯を待ちながら不満ばかり言っているだけの生活にしか見えない。こんな人たちを列車のオーナーはなんで生かしているのか解らない。そんな人道的な人間にも見えないんだけどね。
物語後半でこのオーナーとの対話があるんだけど、一見示唆に富んでいるように感じかける(さすが名優エド・ハリスだけあって、説得力がある)んだけど、やっぱり無意味なことを言ってるとしか思えない。要はこの無理のある設定を誤魔化しているだけにしか思えないんだな。

そしてエンディング、韓国人親子(プラス主人公も結果的には手を貸しているが)の無茶な行動の所為で起こる結末は目も当てられない。フランスらしいっちゃあフランスらしいかもしれんが、投げっぱなしというか無責任というか、結局それかい!なんだよね。あの終わりかたもプロセスによっては生きてくることもあろうかとは思うが、この作品に関しては全く意味を成さないと考える次第であります。これからどうすんのよ?これじゃあ何もせんほうがマシやったんとちゃいますか?なのである。
»»鑑賞日»»2019/07/11»»U-NEXTにて

●原題:SNOWPIERCER
●制作年:2013
●上映時間:125min
●監督:ポン・ジュノ
●キャスト:クリス・エヴァンス/ソン・ガンホ/ティルダ・スウィントン/オクタヴィア・スペンサージェイミー・ベルエド・ハリス
●お薦め度:---



◉グエムル -漢江の怪物-

これは傑作。韓国映画を見直した一本と言っても過言ではない。
グエルムだったかグエムルだったか分からなくなるのが玉に瑕。
この作品で親子を演じている人たちがそのままシフトして「スノーピアサー」でも親子を演じている。
家族揃ってカップラーメンをすするシーンになぜか涙する。

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