THUNDERBALL

007 サンダーボール作戦

この題名は単純明快、劇中の作戦名というだけのことだ。判り易くてよろしい。

あの有名なロケッティアを見せる為だけのアバンタイトルから始まり、トム・ジョーンズ歌唱のオープニングタイトルは慣れ親しんだ曲ということもあり、ワクワク感が増す。伝統的な、女性のシルエットで構成された映像は、後年のものに比べると何ともシンプルで何のヒネリもないのが逆に新鮮だ。

やっぱりロジャー・ムーアよりもショーン・コネリーが自分的にはしっくりくる。この議論は百人百様だろうが。
さて本編だが、悪の組織ショッカーみたいなスペクターが、悪いこと自慢をするシークエンスから始まる。デキの悪い奴はお仕置きされてしまうというドロンボー一味のような表現もあり笑ってしまう。
しかし実際にやっている悪行はなかなか情け容赦のないことをやってのけている。とくに失敗をした身内に血も涙もない仕打ちをかましているのが目に余る。
まあそんなやつらを相手に我等がジェームス君は、相変わらず美女とのアバンチュールに余念がない。お遊び半分で任務を遂行して、いくら危機に陥っても冷静沈着だ。それもその筈、どんな危機が待ち構えているか全てお見通しのQが、ドラえもんのひみつ道具よろしく、それ専用の道具を提供してくれているからだ。

今回のボンドガールはかなり人数を揃えている。誰が本命のボンドガールなんじゃろかと惑わされる始末だが、惜しげも無く殺されて行くのがちょっと意外な展開かもしれない。
敵の作戦も、仕込み段階はなかなか手の込んだことをしよるわいと感じたんだが、仕上げ段階がどうもマヌケな感じがして、いつものコメディかいな?と思わされてしまったのは残念だ。特に水中での大闘争はモッチャリしていて、どうも頂けませんな。
最後にエンドロールの異常な短さに感心した。
»»鑑賞日»»2019/01/08

●原題:THUNDERBALL
●制作年:1965
●上映時間:130min
●監督:テレンス・ヤング
●キャスト:ショーン・コネリー/クローディーヌ・オージェ/アドルフ・チェリ
●お薦め度:★★★

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