THE HITCHER

ヒッチャー

やっぱりそうだったかの一本。
かなり怖くてヤバいカルトな作品だという噂をうす〜く仕入れたので借りてみた。

結末を迎える5分ほど前までは「何か有るぞ」と思わせる展開。
しかしラストショットまで観ると、やっぱりそうか〜、何も考えとらんかったんかい!とツッコミを入れてしまう。

冒頭からの展開は「もしかして密室劇か?」と思わされるも、その予想は早々に裏切られる。犯人のヒッチャーは超能力者か?と疑りたくなるほどの活躍で主人公を苛め抜くが、決して主人公を始末しようとはせず、不気味さが益々増幅される。
こりゃぁ一体どういうこっちゃ?と結末が気になる症候群に観客を叩き込む。これでスカッとするような知略計略を駆使して極悪ヒッチャーを仕置する結末を用意してくれることを嫌が応にも期待してしまうのが人情というもんだ。
似た様なシチュエーションのスピルバーグ作「激突」やジョナサン・モストーの「ブレーキダウン」的な展開を夢見た私がバカだった。

結局何の説明もないまま、ヒッチャーはどう見てもわざと・・・主人公に仕置されるという、最もつまらないエンディングを迎えるのは、無為無策のそしりを受けてもしょうがないだろう。
説明がないパターンでは「激突」という大傑作があるし、知略パターンなら「ブレーキダウン」がある。そこを目指したが(「ブレーキダウン」は本作よりも後だったかな?)途中で力尽きてしまったというパターンだろうか。
結局ヒッチャーは、ゾンビか超能力者のような異能者だが、単なるキマグレで主人公を生かさず殺さず苛めて遊んでいるけど、自殺願望も併せ持っている変質者でしかない。この結末だったら、そらぁナンボでも怖がらせる演出は出来るわなぁ。

ただ、ゾンビ映画によくあるパターンの知能がなくなるのではなく、逆に知能が上がり凶暴化するウィルスに蝕まれているのがヒッチャーの正体だった…というのはどうだろう?ん〜、これはこれで説明臭いことになっちまうか。あじゃぱー。
»»鑑賞日»»2019/02/16

●原題:THE HITCHER
●制作年:1986
●上映時間:97min
●監督:ロバート・ハーモン
●キャスト:ルトガー・ハウアー/トーマス・ハウェル/ジェニファー・ジェイソン・リー
●お薦め度:---

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