Spider-Man : Into the Spider-Verse

スパイダーマン:スパイダーバース

こんな作品があるとは全くノーマークだった。
次のスパイダーマンにはかつてのスパイダーマン役が総出演するかも的なニュースを読んだ時に本作のことが触れられていて、アカデミー賞まで受賞しているということで借りてきたという単純な男です。
さて、いやが上にも期待してしまうのは人情というもので、ハードルを上げてしまったようだ。
確かによく出来ているし、3DCGクオリティもハイレベル以上のものだと思う。でもなぜだか心に響いてはこなかった。
物語の縦糸は言ってしまえば、新スパイダーマンになった少年の成長物語ということでよろしいかと思う。そこに横糸として別次元のスパイダーマンが絡んでくる。中でも準主役級なのは約10年後世界のピーター・B・パーカーだろう。この男も腹は出るし、最愛のMJとも離婚してしまい悩みを抱えている。結果的にはこの男の成長物語でもある。
これだけ書くと「おっ、エエ話やん」と思いかけるんだけど、このテーマのために、あの大掛かりな別次元呼び寄せ装置を登場させるのに無理矢理感が見えてしまう私はヘンコツ君です。
複数の次元のスパイダーマンを登場させるのがウリの作り話なんだから、あの装置の存在が必要なのは勿論分かるし、そのためにキングピン側の理由付けも至極尤もなのも理解できるんだけど、そのどれもが取って付けた感を放っていると感じるのは自分だけだろうか。
その原因として、あの装置を制御できる鍵を挿して緑のボタンを押すだけという解決方法が簡単すぎるし、それだけで各自の次元へ帰ることが出来るのが、どうにも胡散臭い…ということが考えられる。ここんとこをもう少しリアリティある表現を用いてくれていれば、感想も大きく変わっていたかもしれない。
»»鑑賞日»»2020/10/23

バースとはなんぞや?

例に依ってグーグル先生によると、この「verse」とはナント「詩」だそうだ。ユニバースのバースに関係あるのかと漠然と考えていた。
ユニバースを調べると「宇宙。世界。森羅万象。」ということで、どう考えてもこっちやろと思うのだが、どういうこっちゃ。綴も「uni-verse」と「verse」自体は同じものだ。つまり「uni」の部分を「spider」に変えた造語という位置づけで正解だろうと考える。

イヤがウエにも/イヤがオウにも

この2つに違いがあるんだろうか?と疑問が湧いたので調べてみると…
いやが上にも
 いっそう、ますます
いやが応にも
 イヤでもスキでも
と、用途が違うことが判明した。
「弥」をイヤと読むとは知らなんだ。

●原題:Spider-Man : Into the Spider-Verse
●制作年:2018
●上映時間:117min
●監督:ボブ・ペルシケッティ+ピーター・ラムジー+ロドニー・ロスマン
●キャスト:シャメイク・ムーア/ジェイク・ジョンソン/ヘイリー・スタインフェルド/ニコラス・ケイジ
●お薦め度:☆☆☆