LE SALAIRE DE LA PEUR

恐怖の報酬(1953)

名作の誉れ高い作品…というのは自分の思い込みだったのだろうか。
当時の撮影技術の限界も多分にあるというのは理解しているが、現代の目線で観てしまうと、どうにも緊張感を感じられない。

❶出だしの悪路ではない道では時速10km程度のノロノロ運転をしているように見えるのに、途中の悪路っぽい道になるとなぜか時速40kmぐらいをキープせんならん的な描写があるのが理解し難い。
❷中盤のハイライト、葛折りの坂道をスイッチバックして登るくだりが、どう見ても、しなくて良いことをしているようにしか見えない。あそこまでギリギリにバックするのはわざと危険な事をしたがっているんじゃないのかと感じられる描写だ。
❸終盤の難関、油沼地獄走破作戦でジョーのおっさんが、まるで轢いてくれと言わんばかりに直前を誘導するのがどうにもわざとらしい。最初は切れ者っぽい描写だったのに、あれじゃぁタダのおバカさんですぜ。

事ほど左様に重箱の隅を突いてしまったが、おッ!と思う描写もあったことを付け加えておきたい。
ちょっとネタバレになってしまうが、Bチームの爆死の表現だ。ここでBチーム自身の描写を一切しないというのが、とても斬新で新鮮だ。Aチームの車内で巻いていたタバコが吹き飛ぶことで、その異変を知らせる件りは素晴らしい。

そして最も驚いたのが、主人公たちの名前だ。イヴ・モンタン演じる主人公がマリオで、その仲良しさんがルイージというコンビというのは、もしかしてマリオブラザーズの元ネタはこの作品なのか?とニヤついてしまった。フランス人という設定なのにマリオと言う名前に違和感を覚えるが、イヴ・モンタン自身は元々イタリアで生まれた人だそうだが、あのマリオっぽくはない。比べてフォルコ・ルリという人が演じているルイージはコロっとした体型とヒゲや帽子の具合はかなりマリオっぽい。
また、「太陽にほえろ」の小野寺昭演じるところのデンカの殉職エピソードは、本作が元ネタなのではないか?と妄想してしまうのであった。
»»鑑賞日»»2019/07/04»»U-NEXTにて

マリオブラザーズについて

この作品を観た人なら皆んな思うことだろうから、実際に任天堂の宮本さんに質問した人がいた。
答えは全くの偶然であり、ここからヒントを得たということはないとのことだ。
以上、wikipedia 情報でした。

●原題:Le Salaire de la peur
●制作年:1953
●上映時間:147min
●監督:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
●キャスト:イヴ・モンタン/シャルル・ヴァネル/ファルコ・ルリ/ペーター・ファン・アイク
●お薦め度:★★★



◉恐怖の報酬(1977)

「エクソシスト」で有名なウィリアム・フリードキンがリメイクした作品。
初公開当時は無断で大幅にカットされてしまい、散々な目に遭ったという曰く付きらしい。
しかしのちにオリジナル版(ノーカット版)が公開され大幅に評価が覆ったそうな。
アクション、スリル、サスペンスに特化しているらしく、クルーゾー版のようなヘンテコなアンリアリティはないのでは?と少し期待している。

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