Terminator : Dark Fate

ターミネーター:ニュー・フェイト

話の流れはワンパターンではあるが、映像表現、迫力ともに申し分ない。
のであるが、キャメロンが権利を買い戻して正統な続編だ!という鳴り物入りで製作されたにしては、話の根幹に関わる部分に矛盾を感じずにはいられない。
てっきりT2の正しい続編を楽しめると思っていたのに、いきなりジョン・コナーをシュワちゃんターミネーターがぶち殺すとは前代未聞の大珍事じゃあるめぇか。
それともシリーズ前作の「ジェネシス」でのジョン・コナーのいかれっぷりを受けての任務だったのか?それならそれで納得は出来るんだが、やはりキャメロン復活という大看板が挙がっているから、そこんとこは違うやろと思ってしまう。
では、T2ラストで溶鉱炉に溶けてしまったシュワちゃんターミネーターは完全に消滅しているとして、なんらかの事情で同型のターミネーターが送り込まれて任務を遂行したのち、なぜか仏心が芽生え、博愛主義の早く人間になりた〜いターミネーターになってしまったというのか。
まぁそういうことか。それなら「矛盾」はない。だとすると、その過程のほうが気になる。でもそんな似非えせヒューマンドラマには何のアクション性もないので、そこにはスポットライトを当てずに、ドンパチのド派手なこの時間軸を描いてみました…ということなのか!あぁナルホドね。だいぶん納得してきました。
»»鑑賞日»»2020/10/20

フェイトとはなんぞや

「fate」とは「運命」という意味だそうです。運命ってデステニーじゃなかったのか?
グーグル翻訳で単純に日英翻訳するとやっぱり「Destiny」と出てくる。
しかしその下の小さい項目にはちゃぁんと「fate」がトップ項目で掲載されていた。
この2語はほぼ同じ用途に使われる模様だ。その他にも「doom」「fortune」「lot」「portion」とあるが、だんだんと別の意味が濃くなって行く。「lot」なんて、「多い」っていう意味でしか知らないが「土地」「運命」「地区」なんて意味もあるとは驚きだ。

●原題:Terminator : Dark Fate
●制作年:2019
●上映時間:129min
●監督:ティム・ミラー
●キャスト:リンダ・ハミルトン/アーノルド・シュワルツェネッガー/マッケンジー・デイヴィス/ガブリエル・ルナ
●お薦め度:★★★☆


◉ターミネーター:新起動/ジェニシス

モウ何でもありになっている。タイムマシン使い放題。
概ね楽しめたが、ラスト、シェルターに助けにくるってのはどういう理論で助けに来れたのかが、かなり疑問に残る。
T800オジさんは溶鉱炉っぽいところに沈んで消滅しちゃった訳なんだから、あの個体が復活する可能性は無いだろう。となるとやはり未来からやってきたとしか思えない。しかもT1200ぐらいにアップデートされて液体金属化している。更に助けに来るということは、同じ記憶をメモリーしていなければならないだろう。となると、CPUなりメモリなりもしくはその両方が幸運なことに人間軍側に発見されていなければならない。それって超超超の100乗ぐらいラッキーでなければ起こり得ない。
それとも、ジェネシスが起動しなかったことで、そういうラッキーな条件が整ったのか?
とにかく、最後の最後で、かなり矛盾を感じてしまう設定を持ってきたのは失敗だろう。
1984の世界が、おい!まんまあの通りじゃんかよ!と思わせといて、実は…という設定はとても楽しめた。
制作にスカイダンスが噛んでいるが、あれってトムクルーズの会社じゃないのか?しかも今回はパラマウントだ。もともとはMGMだし、権利をどんどん高値で売っているんだろうか。ま、ハリウッドじゃよくあることか。