BLOOD FATHER

ブラッド・ファーザー

もうひとつの「96時間」

誘拐される訳ではないが、父親が娘を助けるという意味において「96時間」である。片やプロのエージェント、片やズタボロの仮出所親父という違いはあるが、娘を想う気持ちは同じっちゅうこってすわ。
如何なプロフェッショナルといえども無茶苦茶な活躍を見せる親父のアリエネーぶりが見どころなのに比べて、本作は元犯罪者なりのコネクションを最大限に利用してピンチを如何に切り抜けるかが眼目がんもくかもしれない。
とは言っても、エージェントに比べて何ほどのことが出来る訳もなく、当然ながらの結末が待っている。そういった意味において「映画」としてはリアリティがある。

恐ろしいまでのヒゲ面で、とてもメル・ギブソンに見えない。ヒゲを剃ると「年とりましたなあ」と感じてしまうが、往年の面影は健在だ。本作では演出面では関わらず、イチ役者に徹している模様だ。しかもメル・ギブソン以外はほぼ無名の俳優さんばっかり(同じコミュニティにいる悪友の人はどっかで見た事があるが)で、そこがまたリアリティを増幅させている。
イマイチかも…という不安を他所に、なかなかの快作だったかもしれない。その逆だったとしたら、凡作と思っていたかもしれないが(いわゆる評判倒れ状態)。
»»鑑賞日»»2019/07/29

●原題:BLOOD FATHWE
●制作年:2016
●上映時間:88min
●監督:ジャン=フランソワ・リシェ
●キャスト:メル・ギブソン/エリン・モリアーティ/ディエゴ・ルナ/ウィリアム・H・メイシ―
●お薦め度:★★★

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です