木下恵介、戦後の物資が少い時の実験的作品…という触れ込みに惹かれ鑑賞。
1948年(昭和23年)の作品。
あきらかに先日の「妻よ薔薇のやうに」や「按摩と女」のほうが上質な作品だと思う。戦前でそれなりに豊かだった時代の作品なんだなあと改めて実感した。
ホンマ低予算ですわ。殆どが電車の通過か顔のアップか歩く足許である。これが「実験的」な手法なのか?
連れの男が本当にワルなのか?というのが眼目かと思いきや、あっさりそこんとこを認めてしまい、結末も至極当たり前の結果となる。これだと60数分の尺では間が持たないと感じた。物資が少いんだから、30分くらいにまとめられたんじゃねえのか、と勝手なことを言いたくなる。
ただ、そんな低予算のハズなのに、クライマックス付近の火事場のシークエンスはかなりの迫力がある。ホンマに燃やしとんちゃうか?と思いたくなるほどの映像表現にびっくり。
»»鑑賞日»»2020/08/14»»U-NEXT

●原題:女
●制作年:1948
●上映時間:67min
●監督:木下恵介
●キャスト:小沢栄太郎/水戸光子
●お薦め度:☆☆☆