う ま か 不 思 議 ハ ワ イ イ ─ ハ ワ イ イ 島 篇  その7

一般的な公衆電話

 勇気をふるってコインを入れた。
 硬貨ではなくコインなのだ。
 携帯電話全盛のこの時代にありながら、電話が煙草の次に嫌いなわしは勿論あんなものを持っているはずもなく、それにここはハワイだから日本の携帯電話なんか使えるんだろうかとチラと脳みその片隅にどうでもいい疑問を置きつつプッシュした。
 ここはボルケーノからヒロに向かう途中にあるスーパーストアの大工用品店の前にある公衆電話だ。いかにも外国らしい音の呼び出し音がする。
 賢明な読者諸姉諸兄は昨夕のホテルの予約のために電話しているんだろうとお思いでしょうが豈図らんや、実は先方はレンタカー屋さんだったのです。そう、きのう出かける時にこすってしまったアレを24時間以内に報告しないと保険が効かなくなってしまうという非常事態が勃発してしまうわけです。

 1)日本人スタッフを呼んでくれろと頼むが、没
 2)しかしアイムジャパニーズということを強調してから、昨夜辞書と睨めっこして作った英語メモをもとに、しどろもどろながらバンパーをこすった旨を報告することに成功
 3)まるで「ご一緒にポテトも如何ですか〜?」みたいな調子で「あ、そう。じゃ、ダッシュボードに入ってるアクシデントリポートに記入をして15日の返却日に一緒に提出して」と宣われる
 4)えっ、それだけ?お叱りの言葉とかはないの?警察に行って何か書いてもらわなくていいの?疑問は泉のように湧いてくるけれど、言葉が出ない
 5)天啓のごとく浮かんだ言葉「ザッツオール?」と一発決めると「ヤー!」と絵に描いたような返事で、一件落着した。めでたしめでたし。







エメラルドプール…
実はエメラルドという色は、リリコイに次いでテを反応させるキーワードだったことが判明した。

 きのう昼飯を食べたゴルフ場でテが密かに貰ってきていたA4三つ折りパンフを頼りに、目星をつけたB&Bにとりあえず来てみた。
 少し迷いながらも通った地域は、ちょっと高級住宅地っぽい。有名なシップマンというB&Bはその中心地辺りに位置していたが、横目に見つつ通り過ぎ、現れたる宿はその名もエメラルドプール。
 外観は先のシップマンよりだいぶ落ちる気がするが、車を駐車場に停め、とにかく訊くだけ訊いてみようと車を降りた。
 その気配を察知したのか、おばさんが掃除道具片手に階段を降りてきた。

 ハイ!と挨拶をして、見せてもらった部屋のラナイからは流れ込む滝と、旅籠名どおりエメラルド色の滝つぼが見える。95ドルだし、部屋も割に広いしで、おばさんと握手を交わした。テはえらい!とゴマを擦っておこう。
 荷物を下ろし、気分も軽やかにダウンタウンへと繰り出した。

ヒロの街角

 ということで本日も例によって早速ひるめしである。
 ダウンタウンと言ってもホノルルのそれのように猥雑という感じはしないし、まして危険な薫りなどは全くないと言ってもいいだろう。さびれているのか賑わっているよくわからない町だ。
 フリーマーケット用の駐車場に車を停め、会場をひと回りしてから、ペストカフェという店に入る。
 ペストカフェとはまた妙なネーミングで、伝染病になりそうな気になってしまうが、やに流行っている。
 [わし]ピッツァカルツォーネイーストウエスト、[テ]パスタサラダ、最後にエスプレッソ。客の数に比例して慥かにうまかった。これならヘンな名前でも流行るだろう。
 店を出る時、トイレの場所を訊いたら、手ぶりを交えてちゃんと教えてくれたが、行ってみると鍵がないと入れないタイプの代物だった。ウエイターの兄ちゃんも気がきかんわい。ちゃんとチップを渡したのに…。でもそこにある貼り紙によると道路を渡ったバス停にパブリック便所があるとのことである。もちろん、そこで用を足したが、この最後の一件でちょっと印象が悪くなったのは否めない。

あちこちで見かける
FOR RENT

 おしゃれェな店の隣は潰れていたりしているが、町には映画館が2軒もある。1軒ではターザン特集をしていた。入ってみたい衝動にかられたが、我慢した。

 スーパーに入ってフィルムを買う。24枚撮り4本パックというのがご多聞にもれずこちらでも安いようだが、現像時のコストを鑑みるとやはり36枚撮りが欲しいから、チト高くついてしまう。1本600円くらいといったところか。
 レジで順番がくると、ハワユーと言われてしまう。そーゆわれても…とちょっと照れくさくなり、なんとか小声でファインと答えるのが精一杯だった。このレジのお姉さんは、恐ろしく純日本人な顔だちだ。ガイドブックにある通り、この町に一番多く日本人顔を見かけるようだ。

 テの作戦にまんまと引っ掛かり、シグゼーンというアロハシャツの店に入ってしまう。
 ハッピーレベルLv.999な感じの太めのおねえさんの口車に乗りトライイットしてしまい、結局一着買ってしまった。100ドルくらいするのかと思っていたら60ドル程度だった。お金を払うとシャツの柄になっている花の名前を書いて説明してくれた。

 寂れた公民館みたいな建物の中にあったアイスクリームの屋台で各自3ドルのアイスを食す。[わし]タヒチアンバニラ、[テ]リリコイ。









本町もさびれる…
今まで賑わっていた町がその巨大スーパーひとつに、とって代わられてしまうの図は、うちの田舎とおんなじだと思ってしまった。













オーダー…
そののち、文明の利器・インターネットで、そのレーベルに直接オーダーすることに成功したが、運賃のバカ高さに驚きキャンセルしてしまった(;_;)

 シグゼーンのおねえさんに訊いたディスクショップへ向かう。
 テがどうしても探したいCDがあるので、昼間に旅行案内所で一ケ所は教えてもらっていたけれど、ハッピーおねえさんの親しみ易さに、つい尋ねてみると、絶対の自信を持って別の店を教えてくれた。
 なんでも郊外にあるビッグスーパー・ウエルマートにあるらしい。結局、昨日までいたボルケーノの方角へ戻るわけだが、着いてみると慥かに巨大だった。そりゃあ、こんなけデカかったら本町もさびれるわなあ。
 中に入ってもちょっくらちょいとは分かりそうにない。あっさり案内のおばさんに訊くが全く要領を得ない。店の名前を言っても???という顔をするので、ミュージックディスク?と言ってみると、あー、それならあっちのフォトショップの奥よと教えてくれた。
 しかし、そこは全く大したことのないショボい店だった。う〜ん、店名も違うようだし、どう考えてもこりゃぁ違いますなあと諦めて、旅行案内所での情報の店に向かうことにした。
 ところがどっこい、駐車場から国道へ出ようとする場所に、その店はあった。あ、そういうことね。この店だけ独立して敷地内にズドーンと建っているのだと納得した。

 店内は落ち着いて、木目を基調にしたシックな調子でまとめられている。カフェスペースもあるようだ。さっそく検索機でカチャカチャと調べてみると、ちょちょいのちょいで見つかった。結果をプリントアウトして店員さんへ…と思ったが、よく読んでみると、在庫はなく、注文して4〜6weekで手に入ると書いてあるようだ。が、ダメもとで訊いてみると、店員さんは、オーダーしますか?と宣った。ソーリー、ウイアーパッセンジャーとお断り申し上げた。

ヒロは今日も曇り空だった




マウナケアロコモコ…
日本で言えば富士丼とでも言うのだろうか…。

 本日も夕食はCafe100で摂る方向に持っていくことに成功した。
 マウナケアロコモコ、サイミン、生サラダ、リリコイジュース。
 マウナケアロコは、ごはん・ソーセージ・スパム・チリ・目玉焼き・ポテトサラダ・なぜかキムチ…と豪華極まりないが、これは味と味がバッティングしすぎてイマイチと言うの他はない。やはりノーマルなロコモコが一番なのかもしれない。
 野菜不足の所為か生サラダだけは冷たくてうまい気がしたが、サイミンはやはり昨日のゴルフ場の味と大差のない味だった。これで、このもの自体、たいしてうまいものでないということが証明されたと言えよう。でもやっぱりここは安い!

(c)2001-2003 HaoHao

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