う ま か 不 思 議 ハ ワ イ イ ─ ハ ワ イ イ 島 篇  その8



同じテーブル…
もちろん、滝つぼを見おろせるラナイで朝食となっている。
この滝つぼ、部屋を決めた時は一瞬、うわ〜すごい!と思って即決してしまったが、寝る段になると、うるさいし、1週間に8日雨が降ると言われるこのヒロでは、さらに湿度のパーセンテージを上昇させる道具となってしまって、実はあんまり有り難いものではないということに気がついた。…と、グチだらけの本日です。
アイルランド初日…
このくだりは、うまか不思議本編で紹介する予定なのですが、筆は遅々として進まず、忸怩たる思いであります。
8500…
一番優れたデザインはやはり、SE/30だと思いますが、二番目はこの8500が私は好きなんです。アップルさん、SE/30に最新の脳味噌をいれたMacを出してくれないかねぇ。

 単なる話し好きなのか、それがサービスと思っているのか、もしくはヒロのB&B協会にはそういう規則でもあるのか、宿のおばさんは同じテーブルに陣取って話し込む姿勢を見せた。
 朝食自体のグレードはかなり低いのではないかと思った。
 パパイヤには例によってバナナが詰めてあり、ミントや赤い花をあしらって豪華さを演出しているようだが、パパイヤ自体の味が熟れ過ぎなのに何故か水臭いときているから、減点パパだ。
 そしてメインディッシュとも言えるシリアルは、驚くべきことに、お子様用なんじゃないの?とウタグリ星人化してしまうような代物だった。アンジェラんちは、炒りたてのホカホカでしかも食べ放題だったのに、このちまこい箱はなんだ!しかもディズニーのキャラか何かが描かれているじゃないか!
 もしくはケシの実のケーキを選ぶようになっているようだが、両方食べても足りんくらいだ。このショボさはアイルランド初日に泊った宿を思い出すわい。
 おばさんは35年前にNY(おばさんはニューヨークとは言わずにNYと言うから恐れ入る)の近所から越してきて、ティーチャーをしていたそうだ。何の科目ですか?とテがソツなく相槌をいれる。おばさんはちょっとタジっとした様子を見せたが、すかさずカンピューターだとのたまった。
 「私はマッキントッシュを持っています!」とリアクションをかますと、「ミー・トゥー・アイ・ハブ・アイブック!」だそうだ。私は8500ですと言ったつもりだが、通じていないようだ。オ−ルドスタイルミニタワ−モデルと言うと、ようやく解ったような素振りを見せたが、ホントのところ、理解しているかどうかは怪しいもんだと思っていると、話はそこで終わってしまった。

 レインボー滝とやら云う所には歩いて(15分くらいで)いけるそうなので、腹ごなしをする必要もないのだが、雨の中、散歩がてら出かけた。でも、それらしい所には行くことができなかった。ま、別にいいけど。近所をチト散歩した。

→なんでもない葉っぱだけど、雨の日のほうがきれいに写真が写るような気がします。
↓当たり前のように道ばたになっているパイナップル。こんな風に生えるとは知らなかった…

 少しカメラの手入れをして、ようやく本格的に出かける。
 ボイリングポット→レインボーフォール(つまり先のレインボー滝ですな)→その近所のフリーマーケット(しかし、よくフリマのある国ですな)→ダウンタウンへ下りてカヌーズカフェでひるめし。この店は、昨日のペストカフェと同じ建物の中にある。
 ベジタブルのパスタ(平たい麺)+ベジタブルとライスのスープ。どちらもイマイチだ。
 最後にタイ風アイスコーヒー(アーモンド、マカダミアナッツ、ホイップクリームをトッピングしている)。これも見てくれだけでイマイチ。

 郵便局に寄って、スーパーで再びフィルムを買う。ふたり前のおばさんが、広告と値段が違うやないのと文句を言っていて、ひどくのんびりさせられた。

パチパチ…
写真を撮ったという意味です。けっしてパチった(盗んだ)という意味ではございません。念のため。

 テの行きたいと言うボタニカルガーデンへ。雨が本降りの中、車で30分ほどだった。
 カートに乗る人は5ドルと書いてあるが、入場料いくらとはどこにも書いていないみたいだから、フンフンフンと鼻歌まじりで入って行こうとしたら、おっさんに呼び止められて、チケットを見せろと言われた。もっとらんと言うと、あっちで買えと駐車場の向かいにあるミヤゲモン屋らしき建物を指差す。
 げっ、二人で30ドルだとおばはんは言う。どうも納得がいかん。ヒジョーに高い。だいたい、値段表というものが見あたらない。30ドルと言えばあーた、3000円は下らない高額ですよ。王将の餃子なら16人前は食べられる。この手の施設は日本だと普通600円くらいのもんじゃないの。それが一人1500円とは晴天の霹靂だ。
 30じゃなく13の聞き間違いちゃうか?と相談しようとすると、おばはんはカンパツをいれず「サンジュドル」と言って、気持ちの悪い造り笑いをうかべた。しかし、老眼のためかズリ落とした鼻眼鏡の上の目は、小莫迦にしたようにニタリと笑っているように見えてならなかった。
 腑には落ちないが、反論する頭脳も度胸も持たないわたしはTC$20を2枚差し出していた。おまけに歯痒いことにお釣の10ドル紙幣は、これでもかというくらいボロボロのやつだった。
 しかし、中に入ると雨も小休止したから、いろいろヘンな植物をパチパチしてやった。

立派に成長したコケ。
西洋ではムースというらしい。

CD2・3枚…
帰国してからセンドこのCDを聴かされていると、(もしかしたらサブリミナル効果というやつかもしれないけれど)これは「当たり」だったのではないかと思えてくる。

 昨日、旅行案内所で教えてもらったほうのMJSというレコード屋へ。
 ここは町の中心からちょっと外れたところにある複合型モールとでも言えばいいのだろうか、でもやはりさびれている。
 レコード屋さん自体はこちらのほうがマニアックな品揃えをしている店という感じがする。音楽には全く詳しくないので、あくまで、雰囲気の判断ですけど…。
 テがいろいろ訊いてお薦めのCDを2・3枚買った。

この中にCD店がある。
























氷解…
つい最近、もっと氷解したことがある。こちらは30年近い謎だったので、メガトン級だ。
それは何を隠そう、吉川英治の宮本武蔵に出てくる又八のことであります。この人の名字は本位田と書くのだけれど、これが、ホンイデンなのかモトイダなのかずっと謎だった。すっと読めばホンイデンなのだけれど、そんなヘンな名字あるかなぁとも思うし、かと言ってモトイダとも読みにくかろうし…
で、大河ドラマです。実家に帰った時、たまたま名字を名のるシーンを見てしまったのです。正解はホンイデンでした。あ〜、すっきり。

 海沿いにある日本庭園みたいな神社みたいな場所へ行く。
 小雨降るなか波打ちよせる岩場の松を見ていると一句ひねりたくなる。

 昼間に見つけていたロイヤル・シャム・タイ・レストランへ。
 道路沿いにあるパーキングメーターにお金をいれようとすると、フリーと書いてありコインを入れる穴には封をしてある。路上駐車し放題のいい町です、ヒロは。
 店の前まで行くと中は薄暗く、少し不安を覚えたが、『期待はしない』と心の中でおまじないをしてからドアを押し開けた。
 よかった。2組ほど先客があった。
 アジア系の食堂に有りがちな家族経営らしい。「イエッサー」「オーライーッ」を連発する長男兄ちゃんに注文をとってもらう。
 春巻き、ベジトムヤム、スペシャルチキン、ベジカレー、ジャスミンライス。
 カレーはココナツの味が強く、甘過ぎの感があって好みの範疇を外れるが、それ以外は全てうまかった。チキンは脂身もなく、熱々でソーナーイスッ。
 特筆すべきは、長い間の疑問がここで氷解したことを挙げねばなりますまい。
 主にはフランスの中華料理屋でのことなのだけど、あまり高級な店には入ったことがないので、全ての店に共通とは思えないけれど、あそこで出てくる白飯のことなのです。
 我々はあれを勝手にクサイメシと呼んで愛食していたのですが、明らかに日本のお米にはない香りを発しています。ヨーロッパを旅行してもほとんど毎日、中華に入らない日はないくらい利用した身なので、あのごはんが妙に懐かしく思い出され、日本で中華に入ってもあのクサイメシは出てこないから物足りなく思っていました。
 そこでジャスミンライスです。
 名前の響きで注文しただけなんですが、実はこれが例のクサイメシだったのです!当たり前と言えば当たり前ですが、そういう品種の米だったようです。ヨーロッパで備蓄している間に、ああいう匂いになってしまうとか、炊くか蒸すかしている間にああなってしまうとかというわけではなかったということが解ったのです。あ、しかし、炊く時に何か(ジャスミン?)を混ぜて炊くという調理法かも知れないなあ…、ま、品種か調理法かのどちらかということに違いあるまい。
 ということで気分も晴れ晴れ、チェンジ・イズ・フォー・ユーと言って店をあとにした。

(c)2001-2003 HaoHao

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