タコレス(マイノリティとしてのタコ焼き)

魚介類が苦手である。
食わず嫌いに等しいが、ほとんどのものが嫌いである。にぎり寿司、うなぎ、海老、蟹、ウニ、イクラ…世の中で高級とされるものは特に嫌いだ。イヤなものはイヤなのだ。
記憶にあるかぎりで食べたことのある魚介類は、カップヌードルの小えび、緑のたぬきのてんぷらに入っている小えび、のり弁の白身魚のフライ、味噌汁のだしをとったり、お好み焼き等の上で踊っているかつをぶし、そしてたこ焼き、といったところか。
ほかのものはわざわざ食べることはないが、最後のたこ焼きだけは無性に食べたくなる。そんな私が電気たこ焼き器「たこ焼き一番(18個製作可能)」を入手してしまった!
とんかつもコロモがうまい所がうまい店だと思っているし、ハッキリ言って、たこ焼きの醍醐味に「たこ」は必要ない!下手すると葱と粉とソースだけでうまいんちゃうか…?とずっと思っていた。が、しかし、世の中そんなに甘かぁない。
そんな、たこは嫌いだがたこ焼きは好きという超マイノリティーのために艱難辛苦、刻苦勉励、ついに編み出したレシピを公開します。

■□■ 材 料 ■□■
・こんにゃく--2枚
・土しょうが--1袋くらい
・ひき肉
 (鶏でも豚でも両方でもOK)
      --お好きなだけ
・かつをぶし--わりと多め
・青葱--2束くらい
・キャベツ
・小麦粉
・玉子--2玉
・牛乳


■□■ 調味料 ■□■
・太白ごま油
・醤油
・日本酒(なくても可)
・塩
・レモン
・マヨネーズ


■□■ポイント■□■
※だしは濃いめのほうがおいしい。そして必ず冷ましておきましょう。
※コンニャクはまずカラ炒りで。


■□■余談コーナー■□■
どうしても外せない会合(法事とか結婚式とか)で、少々わがままを言える時、料理に対する注文をしたことがある。洋食の時はずいぶんマシだけど、和食となると、刺身とかをこれでもか!どうじゃぁ、ごっつぉやろ!とでも言うように盛り付けてくることがほとんどだから困りものである。
大部分を食べることができないので甚だ勿体ない。これはポリシーに反することだけど、無理なものは無理なのだ。だから、予め言ってみた。「魚介類はいっさい食べられませんのでそれ以外のメニューで頼んます」と。
たいがい「はいはい」と二つ返事で快諾してくれるらしいのだけど、いざ着席してみると、どういうこっちゃと思うことになる。「いっさい」と言っているのに、殆どの場合そこには貝の吸物、伊勢海老の甲羅グラタン、かに鍋などが並んでいる。おいおい!蟹や海老は魚介類とちゃうんか!もしかして甲殻類もダメとつけ足さなアカンなんだのかな。

■つくりかた

0

作りはじめる1〜2時間ほど前にかつをぶしを煮だして、濃いめにだしをとって冷ましておく。
このだしは具を作るのにも使うし、粉をとくのにも使います。だしが温かいままだと、粉が変化して不味くなるので注意。

1

コンニャクのあく抜きをする。
賽の目に刻んだ(サイコロ二つ分くらいの大きさでもOK)コンニャクを塩を入れた熱湯でひと煮立ちしてザルにあける。

2

大きめの中華鍋を熱し、(1)のコンニャクをカラ炒りする(油はつかわない)。
わりと放ったらかしでも焦げないので、その間にしょうがをみじんに刻む。

3

少し焦げ目がつくくらいまでコンニャクが炒まったら、油を鍋のフチから流し込む。油は少し多めがよい。コンニャク全体に油が回るくらいまで炒めると、火を弱めにして、しょうがを投入。少々焦げても大丈夫だけど、すぐに焦げつきやすくなるので注意。

4

しょうがのエキスが油にしみ出たなと思ったら、ひき肉を入れる。本格的に焦げつきやすくなるので、よく混ぜながら炒める。肉に火が通ったら醤油・酒を軽く流し込む。すると焦げついた部分もきれいに取れるので、火を強くしてよく炒める。

5

水分がなくなってきたら、強火のまま(0)のだしをおたまに3〜4杯いれ、塩、醤油で味を整える。このタコレスの食べ方はソースを使わず、レモンマヨネーズで食べるのをヨシとしているので、あらかじめこの段階で醤油味を少し濃いめに味付けることをおすすめします。

6

(5)のだしがほぼなくなると火を止める。そうして冷ますことによって味がよくしみ込む(ような気がする)。冷ましている間にキャベツ、ねぎを刻む。キャベツは荒みじんに、ねぎは小口に。

7

次に粉をとく。
大きめのボールに玉子2個を割り入れ、かき混ぜる。そこに小麦粉を入れ少々牛乳を入れる。混ぜながら少しづつ(0)のだしを入れてゆく(まず団子状くらいに一旦まとめてから、だしを増やしてゆくとダマダマになりにくい)。
最終的な硬さは好みにもよりますが、かなりシャバシャバにしたほうがおいしいと思います。こんなシャバシャバで焼けるんかいなと思っても意外と大丈夫です。

8

(6)の続きを再開。
強火で一気に肉とコンニャクを炒めあげる。ポロポロ状になったら、器にあける。ここからが密かなポイントです。具を移した中華鍋が多少焦げているはずですが、それを洗うことなく(油もひかない)、そのままそこに刻みキャベツを3〜4つかみ入れます。軽く炒め、色が変わりいい匂いがしてきたら火を止め、アラ熱を冷ます。

9

仕上げに、冷ました炒めキャベツを(7)のタネに入れて完成。

■焼き方・食べ方

1

タネをタコ焼き器の凹みすりきりくらいに流し込む。

2

具をそれぞれの凹みに入れ、キャベツ、ねぎをまんべんなく載せる。かなり盛り上がるくらいでも十分OK。

3

その上にタネをさらに流し込む。タコ焼き器のフチにあふれるくらいまで入れる。

4

あとは1/4くらいづつ回しながら焼いてゆく。
この焼き方は各々テキトーにご自由に。

5

マヨネーズをレモン汁でのばしたもので食べるとうまし。
レモンをチュっと絞るだけでもうまい。
ソースをつけてもおいしいけど、マヨネーズレモン系をいっぺんお試しあれ。

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